赤ちゃんのオムツを替えるたびに、うんちの色が気になるママも多いのではないでしょうか。
実は、うんちの色は赤ちゃんの健康状態を知るための重要なサインなのです。
しかし、生まれたばかりの赤ちゃんのうんちは、ママが想像する色とは違うことも。
そのため、「これって正常なの?」と不安になってしまうこともあるでしょう。
赤ちゃんのうんちは、ママにとって身近な存在ですが、意外と知らないことも多いかもしれません。
うんちの色や形、量、硬さなどは、赤ちゃんの成長に合わせて変化していきます。
普段からうんちをよく観察することで、赤ちゃんの健康状態を知るヒントが得られるのです。
この記事では、うんちの色から赤ちゃんの健康をチェックする方法をわかりやすく解説します。
赤ちゃんのうんちの色に関する疑問や不安を解消して、安心して育児に取り組めるようになりましょう。
うんちの色は、成長とともに変わる
生まれたばかりの新生児のうんちは、黒っぽい粘り気のあるものです。
これは胎便(たいべん)と呼ばれ、羊水や腸内の老廃物などが混ざったものです。
胎便は新生児にとって自然なもので、心配する必要はありません。
生後数日で胎便は出なくなり、母乳やミルクを飲んだ後のうんちに変わっていきます。
母乳やミルクを飲む赤ちゃんのうんちは、ほぼ水分で、色は薄い黄色っぽいものが一般的。
うんちの量は多めで、1日に5~6回程度出ることもあります。
離乳食が始まると、うんちの色は食べ物の影響を受けて変化し始めます。
食物繊維が多い食事をすると、うんちの色は濃い茶色になることが多いでしょう。
このように、うんちの色は赤ちゃんの成長に合わせて変化していくのです。
ポイント:うんちの色は、新生児期から離乳食が始まるまでの間に、胎便から黄色っぽいものへと変化する。うんちの量や硬さも、食事内容によって変わる。
①鮮やかな黄色
母乳で育てている赤ちゃんのうんちは、芥子色や鮮やかな黄色をしています。
これは母乳に含まれるビリルビンというお腹の調子を整える成分の影響。
母乳育児の赤ちゃんは、うんちの回数が多く、1日に5~6回出ることもあります。
黄色いうんちが柔らかいのは正常なことで、心配はいりません。
黄色いうんちは、母乳がきちんと飲めている証拠。
赤ちゃんの体重増加も順調なら、うんちの色が心配になることはないでしょう。
一方、人工乳で育てている赤ちゃんのうんちは薄い黄土色をしており、ベビーフードを始めると色が変わります。
人工乳の種類によって、うんちの色は微妙に異なることもあるようです。
ポイント:母乳育児の赤ちゃんのうんちは鮮やかな黄色で、人工乳の場合は薄い黄土色をしている。うんちの色は赤ちゃんの食事内容を反映している。
②緑色
うんちが緑色になるのは、母乳やミルクを飲みすぎた時や消化不良が原因です。
食べたものが腸内で十分に消化されないまま排出されると、胆汁の色素のために緑色になります。
緑色のうんちは、液状のことが多いでしょう。
離乳食が原因で起こることもあるので、食材の種類や量、アレルギーの有無などをチェックしましょう。
緑色のうんちが続くようであれば、消化機能が未発達なことも考えられます。
特に、母乳の飲みすぎやミルクの飲ませすぎには注意が必要。
授乳のペースを見直したり、ミルクの濃さを調節したりすることで、緑色のうんちは改善するかもしれません。
また、熱が出たりすると腸の動きが悪くなるので、うんちが緑色になる場合もあります。
赤ちゃんの体調管理にも気を配りながら、うんちの色をチェックしていきましょう。
緑色のうんちが数日間続くようなら、小児科を受診して医師に相談するのがよいでしょう。
ポイント:うんちが緑色なのは母乳やミルクの飲みすぎ、消化不良、体調不良などが原因。うんちの色と赤ちゃんの体調変化を合わせてチェック。継続するなら小児科受診を。
③茶系の色
生後1か月を過ぎると、うんちの色は黄色から茶系に変わります。
固形食を食べ始める頃のうんちは、茶色っぽい色合いになります。
これは食物繊維が多く含まれているためで、心配はいりません。
母乳とミルクを併用している赤ちゃんのうんちは、黄色と茶色が混ざったような色になることもあります。
ママの食生活が赤ちゃんのうんちに反映されることもあるので、母乳育児中のママは食事にも気をつけましょう。
離乳食を徐々に増やしていくと、うんちは次第に固形になり、大人のうんちに近づいていきます。
完了期の離乳食が始まる頃には、うんちの色は黄土色や茶色が定番になるでしょう。
うんちの量は1日1〜2回程度と、新生児期に比べて少なくなるのが一般的です。
ポイント:生後1か月を過ぎると、うんちの色は茶系に変化。固形食の開始とともに、大人のうんちに近づく。うんちの量は1日1〜2回程度に。
④赤色〜黒色
赤ちゃんのうんちに赤色や黒色が混ざっているのを見つけたら要注意。
血便の可能性があるので、すぐに病院を受診してください。
血便は腸重積などの重大な病気のサインの場合があります。
腸重積は、腸が telescoping(入れ子)状に入り込んでしまう病気。
腹痛や嘔吐、血便などの症状が現れます。
赤ちゃんの状態をよく観察し、嘔吐や不機嫌、哺乳力の低下などの症状がないかチェックしましょう。
普段と様子が違うと感じたら、迷わず小児科医に相談することが大切です。
赤ちゃんの命に関わることもあるので、心配なことがあれば早めの受診を心がけましょう。
血便以外にも、黒色のうんちが出る病気もあります。
胃や十二指腸に出血があると、黒色のタール便が出ることがあります。
赤ちゃんの全身状態をよく観察しつつ、早めの受診を検討しましょう。
ポイント:赤色や黒色のうんちは血便の可能性あり。重大な病気のサインなので、即受診が必要。赤ちゃんの全身状態の変化もチェックし、普段と様子が違う場合は早めの相談を。
⑤白色・灰白色・クリーム色
うんちの色が白っぽい、クリーム色、灰白色の場合は、病気のサインかもしれません。
白色の粘土のようなうんちは先天性胆道閉鎖症の可能性があり、早期発見・早期治療が欠かせません。
先天性胆道閉鎖症は、胆汁の流れる管(胆管)が詰まったり閉じたりする病気。
胆汁が腸に流れないため、うんちが白っぽくなるのです。
放置すると肝臓に悪影響を及ぼし、感染症などを引き起こすおそれも。
灰白色やクリーム色のうんちは肝機能の低下が原因のことがあるので、小児科を受診して確認してもらいましょう。
肝機能の低下は、感染症や代謝異常など、さまざまな原因で起こります。
赤ちゃんの健康を脅かすような病気も、早期発見・早期治療で十分改善が期待できます。
異常な色のうんちが出たら、すぐに対処することが何より大切です。
心配なことは小児科医に相談し、的確なアドバイスを受けましょう。
ポイント:白色・灰白色・クリーム色のうんちは病気のサイン。先天性胆道閉鎖症や肝機能低下などの可能性があるため、早期受診が不可欠。気になることは小児科医に相談を。
まとめ
赤ちゃんのうんちの色は、成長に合わせて変化します。
新生児期の黒っぽいうんちから、離乳食期の茶色っぽいうんちまで、さまざまな色があるのが特徴。
赤色や黒色、白っぽい色のうんちは、病気のサインの可能性もあるので注意が必要です。
うんちの状態は赤ちゃんの健康を知る大切なサイン。
気になるうんちが続くようなら、小児科を受診しましょう。
最後に
赤ちゃんのうんちをよく観察することが、健康管理の第一歩。いつもと様子が違うと感じたら、すぐに対処することが大切です。
赤ちゃんからのメッセージを見逃さないよう、今日からうんちチェックを始めてみませんか。
ママの積極的な行動が、赤ちゃんの健やかな成長を支えます。