初めて0歳児の育児をしているあなたは、おしゃぶりを使うかどうか迷っているのではないでしょうか。
おしゃぶりは赤ちゃんを落ち着かせる魔法のアイテムのように思えますが、実は正しく使わないとさまざまなリスクがあることをご存じですか?
おしゃぶりを長時間使い続けると、母乳育児に影響を与えたり、歯並びや発語の発達に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、衛生面での管理が不十分だと、中耳炎などの感染症のリスクも高まってしまうのです。
でも、だからといっておしゃぶりを完全に避ける必要はありません。
おしゃぶりのメリットを活かしつつ、デメリットを最小限に抑える使い方をすればいいのです。
このガイドでは、おしゃぶりの潜在的なリスクと、安全に使うためのポイントを詳しく解説します。
おしゃぶりに頼りすぎず、上手に活用するコツを身につけて、赤ちゃんとの楽しい育児生活を送りましょう。
おしゃぶりを使うデメリット、知っていますか?
おしゃぶりは手軽に赤ちゃんを落ち着かせられる便利なアイテムですが、長時間の使用や不適切な使い方をすると、いくつかのデメリットがあります。
まず、おしゃぶりへの依存が強くなりすぎると、赤ちゃんが自分で指しゃぶりをしたり、自己調整する力が育ちにくくなる可能性があります。
また、おしゃぶりが口の中にある時間が長すぎると、歯の生え方や口の動きに悪影響を与えることもあるのです。
衛生面でも注意が必要です。
おしゃぶりを清潔に保つことを怠ると、雑菌が繁殖しやすくなり、口内炎や中耳炎などの原因になりかねません。
おしゃぶりを与える時間や使い方には十分気を付けることが大切だといえるでしょう。
ポイント:おしゃぶりへの過度の依存は避け、衛生管理を徹底することが、デメリットを防ぐカギになります。
デメリット① 母乳育児への影響
母乳育児中の赤ちゃんにおしゃぶりを与えると、母乳の飲む量が減ってしまう可能性があります。
赤ちゃんは、おっぱいを吸う時と同じ吸啜反射でおしゃぶりを吸うため、おしゃぶりで吸う時間が長いと母乳を飲む時間が減ってしまうのです。
特に新生児期は、おっぱいを頻繁に吸わせることが母乳の分泌を促すために大切なので、おしゃぶりの使用は控えめにするのが賢明でしょう。
母乳育児がしっかり軌道に乗ってきたら、タイミングを見計らっておしゃぶりを取り入れるようにしましょう。
寝かしつけや外出時など、限定的に使うのがおすすめです。
ポイント: 母乳育児が安定するまではおしゃぶりの使用を控え、必要な時に限定的に与えることが肝心です。
デメリット② 歯の発達やかみ合わせ
おしゃぶりを長時間くわえ続けていると、上あごが前に出たり、歯並びが悪くなったりするリスクがあります。
特に乳歯が生え始める頃から、おしゃぶりの長時間使用には注意が必要です。
歯の土台となるあごの骨が、おしゃぶりの形に合わせて成長してしまい、将来的な歯並びに悪影響を及ぼすことがあるからです。
また、おしゃぶりをくわえる時間が長いと、舌の位置が悪くなり、正しい嚥下の動きが身につきにくくなるという指摘もあります。
おしゃぶりは、なるべく短時間の使用にとどめ、2歳半頃までにはおしゃぶりを卒業できるように心がけましょう。
ポイント:乳歯の萌出に合わせて、おしゃぶりの使用時間を徐々に減らし、2歳半頃の卒業を目指すことが大切です。
デメリット③ 中耳炎のリスク
おしゃぶりの使用と中耳炎の関連性を指摘する研究があります。
おしゃぶりを吸うことで、鼻とのどの間の通り道(耳管)が開きやすくなり、細菌が中耳に入り込みやすくなるためです。
特に風邪をひいているときは、おしゃぶりの使用を控えるのが賢明だといえるでしょう。
また、おしゃぶりの衛生管理の悪さも中耳炎のリスクを高めます。
こまめに洗浄・消毒して清潔に保つことが重要です。
ポイント:おしゃぶりの衛生管理を徹底し、風邪のときの使用は控えることで、中耳炎のリスクを下げられます。
デメリット④ 発語の発達に影響
おしゃぶりを口にくわえている時間が長いと、喃語(赤ちゃんの言葉の練習)の量が減少し、発語の発達が遅れるという指摘があります。
赤ちゃんは、口を動かしていろいろな音を出すことで、言葉を覚えていきます。
おしゃぶりをくわえていると、その練習の機会が奪われてしまうのです。
また、おしゃぶりを使い続けることで、舌の動きが正しく発達せず、発音が不明瞭になることもあります。
1歳を過ぎたら、おしゃぶりを使う時間をなるべく減らし、赤ちゃんとのコミュニケーションを大切にすることが、言葉の発達を促すポイントだといえるでしょう。
ポイント:1歳以降はおしゃぶりの使用時間を減らし、赤ちゃんとのやりとりを増やすことが、言葉の発達に役立ちます。
デメリット⑤ クセになる可能性
おしゃぶりは、赤ちゃんにとって心地よいものなので、頼りすぎるとクセになりやすいアイテムです。
おしゃぶりで泣き止んだり眠ったりできることを赤ちゃんが学習してしまうと、おしゃぶりがないと落ち着かない状態になりがちです。
そうなると、自分で指しゃぶりをしたり、自己調整する力が育ちにくくなる恐れがあります。
おしゃぶりに頼りすぎず、抱っこやあやすなど、さまざまな手段を組み合わせて赤ちゃんを落ち着かせることが大切です。
また、赤ちゃんの様子を見ながら、おしゃぶりの使用時間を徐々に減らしていくことも必要でしょう。
ポイント:おしゃぶりに頼りきらずに、さまざまな手段で赤ちゃんを落ち着かせる習慣をつけることが肝心です。
おしゃぶりを使うときに、注意するポイント
ここまで、おしゃぶりの潜在的なリスクを見てきましたが、おしゃぶりを使う際の注意点をまとめておきましょう。
- 新生児期は母乳育児に悪影響が出る可能性があるので、おしゃぶりは控えめに。
- 使用時間は1日合計1~2時間以内に抑え、特に夜間の使用は避ける。
- おしゃぶりは頻繁に洗浄・消毒し、清潔に保つ。乳首の劣化にも注意。
- おしゃぶりを使う前に、まずは抱っこやあやすなどで赤ちゃんを落ち着かせることを試みる。
- 歯が生え始めたら、なるべくおしゃぶりの使用時間を減らしていく。
- 2歳半頃を目安に、おしゃぶりを卒業できるように心がける。
おしゃぶりはあくまで育児の補助アイテムです。
使い方を工夫しながら、赤ちゃんとのスキンシップを大切にすることを忘れずにいきたいものです。
ポイント:おしゃぶりの適切な使い方を心がけ、スキンシップを最優先にすることが、良い育児に役立ちます。
まとめ
おしゃぶりのリスクを理解した上で、適切に使用することが大切だということがおわかりいただけたでしょうか。
おしゃぶりは、使いすぎるとさまざまな弊害を招く可能性がある一方で、育児の強い味方にもなりえます。
使用時間を1日1~2時間以内に抑え、清潔に保つことを心がければ、おしゃぶりのメリットを活かせるはずです。
赤ちゃんが泣き止まない時は、おしゃぶりを与える前に、まずはあやしたり歌ったり、スキンシップをとるように心がけることが肝心です。
そうすることで、親子の絆を深められるだけでなく、赤ちゃんの情緒の安定にもつながるでしょう。
おしゃぶりに頼りすぎるのは避けつつ、うまく活用する知恵を身につけていきたいものですね。
最後に
おしゃぶりについて、あなたの不安や疑問は解消されたでしょうか。
おしゃぶりにはリスクがある一方で、うまく活用すれば育児に役立つ場面もあるということをぜひ覚えておいてください。
おしゃぶりの使い方に正解はありません。
赤ちゃんの様子を見ながら、柔軟に対応していくことが何より大切だと思います。
そして、おしゃぶりに頼りすぎるのではなく、赤ちゃんに寄り添い、心を通わせる時間をたっぷりと持つことを心がけましょう。
赤ちゃんの成長に合わせて、おしゃぶりとうまく付き合っていけたら素敵ですね。
おしゃぶりを味方につけて、赤ちゃんが健やかに育っていくことを願っています。